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奄美大島で出会えるウミガメとその生態

こんにちは！OCEANZ（オーシャンズ）のMasatoです。

突然ですが、皆さんは野生のウミガメを見たことはありますか？

浦島太郎の伝説は日本各地に伝わっていますが、実は奄美大島も伝説が残るひとつで、古くからウミガメと深い縁を持つ島なんです。さらに、浦島太郎が浜で助けたウミガメは、日本に産卵に来るアカウミガメ、アオウミガメ、タイマイのいずれかと言われています。

この3種類全てが観察できる奄美大島は、まさにウミガメを見るのに最適な場所とも言えますね。

本記事では、奄美大島で出会えるウミガメの種類とその生態についてご紹介します。

ウミガメたちの生活を知ることで、シュノーケリングがもっと楽しくなりますよ！

奄美大島で見られる主なウミガメの種類

アオウミガメ

最大で体長1メートルを超え、甲羅は茶褐色や黒色です。主に草食性で、名前の由来は主食である海藻類の色素が脂肪に反映され、体脂肪が青（緑）色であることからと、アオウミガメと言われています。浅瀬のサンゴ礁や海草が豊富な海域に生息し、穏やかな性格で人懐っこいウミガメです。また長寿命で、自然界では80年以上生きるとされています。もしかしたら、私たちよりも年上かもしれませんね。

アカウミガメ

赤褐色の甲羅が特徴で、体長は約80センチから1メートルに成長します。貝やカニなどの硬いエサを食べるため、強い顎と大きな頭を持っています。奄美大島では夏に産卵のため砂浜に上陸する姿も見られます。特筆すべきは、孵化したばかりの子ガメの一部が北太平洋を横断して、アメリカの南カリフォルニアなどの沿岸まで片道約1万kmもの長距離を回遊することです。この壮大な旅を経て、成長したアカウミガメは再び日本の海岸に戻ってきます。

タイマイ

美しい模様の甲羅を持ち、体長は約70〜90センチです。鋭いくちばしが特徴で、主に海綿類を食べます。サンゴ礁の隙間や岩陰に生息し、奄美大島のサンゴ礁エリアで出会えるかもしれません。彼らは長距離の回遊を行わず、比較的限られた範囲で生活することが多いとされています。ただし、見かけることはまれ。実は、タイマイは世界に生息するウミガメ7種の中でも最も絶滅の危機に瀕した種の一つ※です。 ※IUCN（国際自然保護連合）のレッドリストでは、絶滅危惧種（絶滅寸前種、CR）として掲載

私たちがツアーで紹介するのは、アオウミガメです！主観的な意見ですが、頭が丸っこく、つぶらな瞳の優しい顔つきで、ウミガメの中では一番かわいいと思っています（笑）。

ウミガメは歯がない生きものなので、食べるものによってくちばしが進化していきます。

雑食のアカウミガメは、通称「ガメラ」と呼ばれる迫力のある顔つき、海綿類をつまむために鷹のような鋭いくちばしを持つタイマイなど、何を食べるかによって顔の特徴が決まっていくんですね。

ウミガメの産卵から成長まで

ウミガメたちは共通して、壮大な一生を過ごしています。成熟したメスのウミガメは数年に一度、5月から7月にかけて自身が生まれた砂浜に戻ると言われており、夜の静寂の中で産卵します。一度の産卵で産む卵の数は約100個にもなり、それをひと夏で3回ほど繰り返します。約2か月後には小さな命が誕生します。奄美大島でも毎年、一部の砂浜で産卵や孵化が確認されています。

孵化した子ガメたちは、月明かりや波の音を頼りに、広大な海へと旅立ちます。しかし、その道のりは過酷で、天敵や環境の変化により、生き残るのはごくわずか。実際に成体まで成長できるのは、1000匹に1匹とも言われています。

成長期のウミガメたちは、種類によって異なる食物や生息環境を求めて広い海を回遊します。例えば、アオウミガメは海草や海藻を食べ、約20〜30年かけて成熟します。

そんな過酷な一生を送るウミガメたちは、とても繊細で、初めて出会う生き物には強い警戒心を抱きます。しかし、私たちがご案内するツアーでは、ウミガメと間近で一緒に泳ぐことができます。その信頼関係を築くためには、長年にわたる人間側の配慮が欠かせません。

ウミガメたちにとって人間が脅威ではないと認識してもらい、信頼関係を維持するために、私たちはウミガメに配慮したローカルルールを厳守しながらツアーを運営しています。皆さんも、ウミガメとのシュノーケリングを楽しむ際には、ローカルルールを理解した経験豊富なガイドのツアーにぜひご参加ください。